A Touch Of Heaven(Last Autumn's Dream)

ア・タッチ・オヴ・ヘヴン

ア・タッチ・オヴ・ヘヴン

ドイツ人ギタリスト、アンディ・マレツェク(ex.Fair Warning)と
スウェーデン人ボーカリスト、ミカエル・アーランドソンが組んだ
ロディアスハード・プロジェクトの7th。


「北欧のビリー・シーン」「Liar」マルセル・ヤコブ(B、R.I.P)が亡くなって数ヶ月。
冒頭のトラックは彼へ捧げられたもので、本作も追悼盤という側面を持つ。
路線としてはここ数年のポップ・ハードロック化路線を推し進めながら、
かつて漲っていたあの赤く染まるような哀愁の情感を漂わせるナンバーもあり、
いずれの面も近作以上に気合の入った作品に仕上がっている。
せっかくだからアンディにはもう少し弾いてほしかった気もするとか、
ミカエルが作るあの甘いメロディも良いんだけどねえとかあるけれども、
それはいつも変わらぬクオリティを保っているからいえる話。


カバー曲ながらアンディのギターが泣きに泣いてミカエルのハスキーな歌声と絡む4.、
楽しげな感じとグルーヴが交じり合う8.は相変わらず秀逸。
オリジナルナンバーとしては、10.あたりのややメタルライクなギターイントロとポップさの絡み、
6.や14.で見せるどろりとした哀感あるメロディが堪らないと思うわけです。