OU812(VAN HALEN)

Ou812

Ou812

アメリカのハードロックバンド、VAN HALENの8th。
ちなみにタイトルは以前脱退したデイヴィッド・リー・ロス(Vo)への返礼でもある*1


本作はとりわけブルージーサウンド、時にはジャジーに響く渋めの音使いだが、
煌びやかで縦横無尽ながら、構築感に溢れたギタープレーを見せ付けるエディ・ヴァン・ヘイレン(G)、
そのソウルフルで熱気に溢れた歌声が一曲一曲の完成度を押し上げる"Voice Of America"サミー・ヘイガー(Vo)、
そしてマイケル・アンソニー(B)とアレックス・ヴァン・ヘイレン(Dr)が織り成す
テクニカルなリズムラインの数々が相変わらずのマジックを見せ付ける。


エディの壮烈なギタープレーと強烈なリズムラインが印象的なハード・ナンバーの5.、
華やかなギターサウンドの裏でマイケルが奏でるベースラインが唸るスローナンバーの8.、
ポップな感触とエディのシンセ・リフが上手くミックスされた6.あたりがナイス。
しかしながら、サミー・ヘイガー渾身のパワーバラードにして、大ヒットナンバーである2.の輝きはズバ抜けている。
絶妙なコーラスワークとサミーの徐々に曲を盛り上げながら強烈なシャウトへ持っていく歌いまわしが素晴らしい。

*1:彼の1stが「EAT 'EM AND SMILE」(奴らを食って笑え)だった。本作の意味は「Oh, You ate one too」(ああ、お前も食ったのか)だそうな