3/27 両国SUNRISE I:D/GANGLION/DESTROSE/Wistaria

DEATHLESS MEMORIES

DEATHLESS MEMORIES

両国でやっていた、ジャパニーズ・フィメール・ヘヴィロックバンド四組の出るライブへ。
最低限の照明で行い、収益金は被災地への支援金にするそうだ。


両国SUNRISEはキャパシティ200くらいの小さいライブハウスで、この種のライブハウスとしては割と横幅がある印象。
まあそこそこ入ってはいたけれど、後ろの方は比較的スカってたわけで、最近注目されてるといっても
まだまだ、全然、こういう世界なのよね。

I:D

ゴスロリスタイルの女性ボーカルを立てたモダン・ハードロック+J-POP系のバンド。
「とりあえず走っとけ」みたいな、ややクサメタリックな雰囲気もあるかな、と。
僕のような一見さんにはわかりやすくてありがたい。


とりあえず最初のMCでボーカルの子が泣き始めてしまう。
今という時期にライブをやる、ということは、やらないということ以上に重い何かがある。


・・・まあそれは良いんだけど、MC中にキーボード鳴らすのやめようよ・・・スキットっぽくなっちゃうじゃん。


ライブ慣れしてるのかは、アグレッシブなコールアンドレスポンスなんかも交えていい感じに盛り上げてくれた。
やっぱりライブで声出しは重要で、それを良くわかっているのは良いバンドだと思う。


気になったのはドラムの音がやたら軽いっていうか、スコーンスコーンって感じだったのが。


この後、軽くDJブースを使って告知タイム。
一バンド大阪からガソリン不足で来られなくなったバンドがあるのもあってか。
個人的にはe:choが仙台のバンドというのが意外な事実だった。

GANGLION

男装スタイル(新加入のBの子は女の子っぽい格好だが、敢えてそうしているよう)のモダン・ヘヴィロックバンド。
(UVERWORLD+リンキンパーク+ハードロック)/3という感じのバンドで、終始シリアスな音づかい。
何かその辺、可愛げのないサウンドになっちゃってるというか。
レスポールのギター+レスポールのギターボーカルという編成、艶やかなトーンはたまらない物があるんだけど。


ちなみにこのバンドのやってる時間帯が一番混み合ってた気がしている。腐男塾じゃないが、こういうのが最近流行りなんだろうか。
ヘテロの僕には良くわからないっていうのはあるよね、ぶっちゃけね(指ワイパー
まあそれはともかく、人気があるんだろうなあ、っていうのは、ファンの熱感でわかりますよ。
だからもう少しはっちゃけていいかなって。


終わった後には専任ギタリストの人がアンケートを配って歩いていた。
自分も受け取ったのだが、ちょうど同じタイミングで次のバンドのギタリストが音出しを始めたので
話はほとんどせず。ぐぬぬ

DESTROSE

両国SUNRISEは緞帳がなく、スクリーンが一枚下りているだけなので端からは機材準備中の姿が丸見え。
当然のようにギタリストが機材を準備するのをジト見してしまうわけなのだが、
ここのmina隊長が真っ赤なステージ衣装を身に纏って、愛機のお手入れをしている姿はあまりにも絵になりすぎて、
許されるものなら写真になりと収めてここに載せたかった。
むろん許される訳もなく、っていうか携帯すらロッカーなので撮りようもなく。
それは心の中にだけ止めておこう。悔しかろう。フハハ


今回参加のバンドとしては一番メタル色の強いバンドというか、
いわゆる「ヘヴィメタル」的な、「Death To All But Metal」的なスタンスにいるのはここぐらいか。
女性Xの印象があったが、思ったより乾いた音づかいの曲もあって、印象は悪くない。
あと、原色系の衣装を着ているバンドはこのシーンに少ないので*1、華やかな印象がある。
そして最前列は一糸乱れぬヘドバンの嵐。応じてこちらもヘドバン。正にヘヴィメタルユニヴァース。


なお、今日のライブからドラマーとボーカルがチェンジしたそう。
nana(Dr)嬢の叩くドラムは力強くタイトで、ツービート的な連打にも安定感があり素晴らしい。
音々(Vo)嬢の歌声は正直、メタルボーカリストとしてはやや声量が足りないと思われるのだが、
それを補って余りあるくらい動く動く、煽る煽る。
この手数の多さ、パフォーマンスの柔軟さ、ステージ上での高揚感はフロントパーソンとして逸材というにふさわしい。
mina隊長(G)のギターヒーロー(ヒロイン?)然としたステージングも彼女が動いているので、
華やかでありながら観客を置き去りにしてしまわないバランスが生まれているわけで・・・


まあ、本人のキャラはアレだけどね、明らかにいじられるべきキャラ
丸5年誰かさんをいじってた僕が言うのだから間違いない。
やばいボーカルきちゃったよ・・・」とお嘆きの常連さんが印象的だった。

Wistaria

見た感じ、ゴシック・ヘヴィロック寄りに見えるバンドだが、七弦ツインリードというゲテモノ編成で繰り出されるフレーズは
様式系というかえらいクサメロなわけで、思ったよりもずっと美味しい音づかい。
ボーカルも4組の中では安定感があり、ドラムパートの重厚さも素晴らしいの一言。
敢えて言うならちょっと品行方正過ぎる感じはあるかな・・・ちとお客さんを煽った方が良いかと思う。
全体として四角い雰囲気のステージになってしまっていて、情感も品質もあるのにちょっともったいない。


MCの時にらぶりぃ嬢(G)がメインで話していたり、物販も一人でやっているのを見ると、「彼女のバンド」なんだなあ、と。
「●3●<リーダー以上の絶対的存在なのさ」と来るかはともかくとして。
あと、タバコ吸いながら接客してた。何か色々アレ。

終わりに

ステージの合間もそうなんだけど、終わった後も物販タイムが続く。売り子はバンドメンバー。
バンドメンバーによってはその辺を何気なくうろうろしている始末。
まあプロレス業界もインディー界隈はこういうのが普通なので別に驚くほどのことはないが、
ステージ衣装のまま接客してるのを見るのはなかなか違和感があって。
ちゃんとDESTROSEのCD(一般流通分は廃盤らしい)を買って帰りました。


実際のところ、まともにCD聞いたことあるバンドはいない上ぶっつけ本番という状況だったが、
全然楽しめるのがメタルという音楽のマジックで。
小さいライブハウスから被災地まで届いていく訳ではないにしても、一人一人の思いはこうして日常になっていた非日常を
振り返るごとにも高まり、時代を先にすすめて行くだろう。
厳しく見たら色々あるんだろうけど、僕が見る限りライブハウスはハッピーだったから、いいんじゃないかな。


個人的には、もしライブを楽しむ力を「腕」というなら、まだ「腕」は落ちてない。
まあ、まだまだだけどね。

*1:事情は色々だが、モノトーンに固まりがちで