Virgin-A(Gacharic Spin)

Virgin-A

Virgin-A

日本のガールズ・ロックバンド、Gacharic Spinの1stミニアルバム。


はな(Dr)の刻むタイトでメロディアスなドラムライン、FチョッパーKOGA(B)のグルーヴィーなスラップベース、
TOMO-ZO(G)の弾くヘヴィでありながら、ハードロック由来の色気に満ちたトーンのギター、
Armmy(Vo)が湿った歌声で表現する、J-POP的な「愛嬌」と「親しみやすさ」、「歌謡曲的なエモーション」に裏打ちされたメロディ。
ハードロックな構築感、J-POPのお約束的様式美の檻を素手でぶっ叩きつづけるような、変態的な衝動性に満ちたサウンド
過去作と比較しても洗練された楽曲、力強いプレーの充実感は確実に「一ランク上の音」を出してきた感覚。
欲を言えばそれ故に独特の「臭み」が弱まったとも言えるが、それを補って余りあるパワーに満ちた一枚。


切ない歌詞と開放的なロックチューンが結びついた3.や、リフの生きる応援ソングの6.、
ヘヴィさを前面に押し出した2.あたりが如何にもという感じでおすすめしたい。
でも4.みたいな佳品のバラードを聞くと、結局ありがちではあっても、このメロディの甘味がバンドサウンドでありながら
親しみの持てる作風を生み出しているんだなあと。
5.は元々インストチューンだったらしいが、Armmyが無茶をするので色んな意味でド変態な一曲に。
正直この曲が一番、Gacharic Spinのもつムードを表している気がする。