KHAOS LEGIONS(Arch Enemy)

ケイオス・リージョンズ

ケイオス・リージョンズ

スウェーデンの誇るメロディック・デスメタルバンドの雄、Arch Enemyの8thアルバム。


基本的には、適度にメロディックで、適度にグルーヴィーで、適度にブルータルで、
アモット兄弟によるツインリードの奏でるクサい泣きのギターソロが時々炸裂する、前作同様の方向性。
だが、決して「適当にメロディックで、グルーヴィーで、ブルータルで、ツインリードとかいれとけばいいんでしょ」
というやっつけたものではなく、高度に構成された完成度の高さ、演奏力の高さは折り紙付きで、
楽曲もフックがあり、優れたアルバムであることは疑うべくもないる。
レベルが高いだけに、悪い意味で「安定しちゃってる」感じがはっきり出ているのと、
今や押しも押されぬ「Diva Satanica」アンジェラ・ゴソウ(Vo)女史の表現力の乏しさが時々露呈してしまうのが玉に瑕。

やっぱり13.のような、ブルータルな疾走曲の方がアンジェラには合っている用に思える。
14.はスコーピオンズのカバーで、アモット兄弟*1の面目躍如といったところ。

*1:兄アモットが初代リードギターのマイケル・シェンカー、弟クリストファーが二代目リードギターのウリ・ジョン・ロートの影響を受けているといわれる