Gacharic Spin@7/8 大分CLUB SPOT

Virgin-A

Virgin-A

テクニカル系デジタルガールズロックバンド、Gacharic Spinが誇るウルテクツール「光る手袋」を求めて九州ツアー第一弾。
「実はこれネットで買えるんですよ」と親切なガチャマンに教えられ、
TOMO-ZO(美少女G、Gacharic Spin)には「物販で売る計画があるんですよー」と言われ、
光る手袋に対するテンションはだだ下がりだったが、思いのほか旅行自体が楽しくテンション高め、
しかしあまり寝ていないので体力低めの参戦。


大分CLUB SPOTは、大分駅から歩いて十数分、大分市内のど真ん中にあるライブハウス。
普段はバー営業もしているそうで、しっかりしたバーカウンターがある。一方ロビースペースはほとんどない。
会場的にはキャパ120、どフラットでやや横に広い感じ。後方にはソファ席もある。
会場内にロッカーはないので、なるべく荷物を少なくして望みたい。


遠征一発目ということでものすごい気合を入れていた。
どれくらい気合が入っていたかというと、下半身に震えが起きるレベルの気合だったのだが、
とにかくお客さんがいない。ライブハウスの外周部を巡るように十人二十人くらいのお客さんがいるだけ。
既にホテルから着替え済みの僕は、上着を脱ぎながら「振り上げた拳の行く先が見つからない」という言葉を
頭の中でリフレインさせていた。


これが・・・地方・・・!

SARKIES

地元大分のパンクロックバンド
僕はもういつ「God Save The Queen」をやり始めるかと。
演奏的に悪いということは全然ない、むしろ力強いぐらいなのだが、お客さんが前方のエリアを空けてしまっていて何とも寂しい。
「このスペースを埋めようや!」
と煽ってみるが反応は当然のように鈍かった。
全体にそんな雰囲気は漂っていたので、彼らのせいばかりとも言えない。
ただMCとか、ステージの運び方は地元の兄ちゃんって感じで、嫌いじゃないけど完成されてはなかったかな。


とりあえず精一杯頑張っていたら結構かまって貰われてしまった。
個人的には言葉が上から目線になってしまって、全然良い仕事が出来ておらず、ちょっと申し訳ないのだが、
「こっちサイドあったかいわー」と言ってもらえたのは嬉しかった。
まあ、そうじゃなくて全体をあっためられるように努力すべきってのはあるんだけどね。

tokage

地元大分出身のsaki(Vo)を擁するバンド。正式メンバーはギターのEiri氏だけで、後はサポートかな。
このsaki嬢だが、モーニング娘。の落選メンバーで、その後敗者復活デビューした椛田早紀その人。
その名を知る者もそれほど多くはなくなったが、「あの時代」の雰囲気*1を語るにあたって、彼女の存在は小さくない。


音的にはメインストリーム寄りのギターオリエンテッドなガールズロック、といった感じ。
Eiri氏のギターが赤いフライングVで個人的にはポイント高い。
saki嬢のボーカルはこの手のガールズロックのボーカルとして平均点レベルで、
格別良いというわけじゃないが曲によっては良いなと思えるという程度。
あとまあ、やはり歌手としてメジャーデビュー出来るレベルの人なので、かわいい。
それが全てではないが、フロントパーソンにとってルックスは重要(キリッ ・・・だし、
それらが合わさって全体的にメジャー感のあるステージになっていた。


僕の後ら辺には関係者の方がぞろぞろと。向こうの方にはお母様だろうか?という年配の女性も。
何人かは遠征の固定客もきていた模様。
ノリとしては、一般的なアイドルヲタよりは遥かに大人しいが、それっぽい匂いは残っている感じかな。
とりあえず、「お帰り〜」くらいは言ってほしかったが*2


僕個人はゴリゴリに推されて後で困るはめになった。
年は僕より上で安倍さんと同じだが、デビューは2001年なのでFチョッパーKOGA(B、Gacharic Spin)とは同期。
インディーズ歴も長くなっているだけあり、金づ・・・もとい、素質ある人間を見出すのは流石に老練だ。

Gacharic Spin

大分Club Spotは初登場のGacharic Spin。
「大分Club Spot、Virginよ〜 Fu〜Sexy☆」とArmmy(Vo、Gacharic Spin)がいつものようにカチ食らわすが、
ヒかれてしまったらしく「あ、Virginって初めてって意味よ。」と言い直すハメに。


何とか最前一列は頑張る人で埋めたが、開演からしばらくしてそれなりに人が入ってきている分ちょっと会場的に固めに。
とはいえ特にそれでどうかなるというわけでなく、いつも通り、むしろちょっと頑張りめのステージに。
セットリストは以下。I'm Sexyの煽りネタは「かぼす〜」「とり天〜」だった。

  1. LosT AngeL
  2. Across The Now
  3. 雪泣く〜setsunaku〜メロディー
  4. どうする事もできない愛の行方
  5. JUICY BEATS
  6. I'm Sexy
  7. Lock On!
  8. ハンティングサマー


九州ツアーを3箇所以上参戦すると光る手袋が貰える企画「九州セブン+1」についてのArmmyのお言葉。
「(九州ツアーの特典をもらえる条件が「3公演以上」である理由について)美人は三日で飽きるけど、Sexyは三日で慣れるって言うじゃない?


嘘よ〜☆


正確には3日で癖になるだよ、Armmy*3


あと今日は美少女ギタリストのTOMO-ZOがピンクの浴衣衣装で登場したのでお得感あり。
後で聞いたら、「九州限定なんですよー」だそう。しかも毎回ではない。*4
これはTOMO-ZOファンは九州行くしかないでしょう、と。
ていうか久しぶりに生で聞いたが、「どうすることもない愛の行方」のギターソロは神だと思うんだ。


結論から言うと、地方でもGacharic Spinのライブはテンション、クオリティとも落ちないどころか
むしろやや上がっているといっても過言ではないレベル。
エンタテイメントショーとしての完成度も高く、煽りもシンプルでわかりやすいものになっている。
だがまだ、必ずしもそれが伝わっているとは言い難いのも事実として否定できなかった。


ライブ中のあり方として、腕組みして突っ立っていることが正しくないとは思わない。それでも楽しいなら全然良いとさえ思う。
だがGacharic Spinは少なくとも、Sexy〜といったらFu〜と返すノリを求めているバンド。
だからそれをやっている人が前一列程度の現状は、お客さんには楽しんでもらえたにしても、
バンドとしては芳しくないように思えた。
僕自身はもちろん一切手抜きなし、のGacharic Spin準拠、メロンヲタ標準だが、まだまだ風を起こすには程遠い。

終演後

会場を出る所でKOGA先生がアンケートを回収していたので、アンケートを渡す。
今日は前に貰ったがどこにも使い道がなくしばらく浮いていた「スゴ腕ガールズ」のTシャツだったんで食いつかれたんで対応。
「いや、もうこれ出さないと回らないんだよ。。。」と言ったら営業笑い。
なぜかKOGA先生はあまり相手してくれないんだよなあ。
その後saki嬢と目があっていきなりアピール色バリバリの目線を投げられるが、鋼鉄のハートでスルー。


回らないというのはTシャツの枚数で、まあ当然洗うには洗うけれども、3日に渡る激しいライブのためには枚数がいる。
そこで今日は物販でTシャツを購入する。
購入するのにちょっと物販空きを待つ。
前の人がKOGA先生に話してTOMO-ZOに商品を持ってきてもらい、KOGA先生から受け取っている。


あれ、俺TOMO-ZO待ちしてるんじゃないの?


で、TOMO-ZOの手が空いたんで応対して貰う。
kobas「今更だけど、浴衣超似合うよね〜」
TOMO-ZO「ホントですか?ありがとうございます」
TOMO-ZO「この衣装、九州限定なんですよー」
kobas「ホント?来たかいあったわー!」


TOMO-ZO「九州7、全制覇されるんですか?」
kobas「流石に7は無理・・・でも3つはいくよ。」
TOMO-ZO「おっ、頑張ってください☆」


・・・とまあ、営業的な会話の応酬でおしまい。
といってもこの時点で、もうKOGA先生もTOMO-ZOもまず「あっ」と言ってから話し始めるレベル。
顔覚えられてるのね・・・

終わりに

結局逃げきれなかったのでsaki嬢に話をする。
「元々娘。ファンだったんで、当然当時、椛田早紀のファンだって人も見てるわけで。
 そういう人とここで縁がクロスするっていうのは面白い。」
そんな話を聞いてもらう。
「またよろしくお願いします。」
同じ夢を追いかけてたら、また必ずどこかでクロスすると思うよ。


モーニング娘。は僕にとって一つの夢であり、物語だった。
僕にとっても、友達にとっても、妹たちにとっても。椛田早紀にとってもそうだったろう。
現実が夢を押し流し、誰もがモーニング娘。を胸の底に深く沈め、捨ててさえ行く中で、
彼女と話して、僕の中に娘。という物語は生きているのだと思った。


それは夢を追うものの物語。果てない夢へ続く道。


まだ何も終わってなんかいない。
今、僕はGacharic Spinと共に、その道へ走り出そうとしている。
きっと彼女も同じ道を、彼女の速度で走っているんだろう。
だから、また必ず、めぐり逢うはず。


弾みをつけて球種ツアーのスタート。
バーカウンターでコーラを飲んだ後、かぼすチューハイととり天丼で大分の夜を締め、
次は「最後の遠征地」であった、2年半ぶりの福岡へ。


そこではさらに想像を絶する事態が待ち受けていたのだった・・・

*1:「とにかく娘。関係なら」全盛期はそんな人もそれなりにいた。今思えばそれは豊穣さの証でもあったのだと思う

*2:後で固定客かは分からないが、女性の方が言っていたので一安心。

*3:5/1ワンマンより

*4:ちゃんと洗っているそうなので、そういう事情のため