アルジャーノンに花束を

知能の発達に障害を抱えるチャーリーは、学校の女教師に意欲を認められ、
知能を爆発的に発達させる脳手術の被験者に選ばれる。


手術前は同様の手術を受けたマウス「アルジャーノン」にも劣るといわれた彼だったが、
術後知能は爆発的な発達を遂げ、女教師との恋愛も無事成立。
しかしその強烈な効果故に、彼の身には暗い未来が待ち受けているのだった。


チャーリーのサクセスストーリーと、一瞬のどんでん返しによる物語の切り替えし。
アルジャーノンもそれほど出番が多いわけではないのに、確かなメッセンジャーとしての役割を果たしている。
科学の発達とその犠牲、という20世紀的なテーマを内包しながらも、単純な科学否定に留まらない結末。
古い映画でもあり、娯楽性豊かというわけでもないけれど、強く印象に残る一本。