メロン記念日 LOFT LAST GIGS(詳しく)

新宿LOFTは新宿歌舞伎町の、伝統あるライブハウス。
フリーペーパー・ROOFTOPの編集長がいたくメロン記念日をお気に入りであったこともあり、
パンク系の諸バンドとこのステージに立つことも何度かあった。
今回は、その中でも殊に親交の深かったニューロティカさんを始め、
ブルーハーツ・トリビュートでお世話になった森純太さん(JUN SKYWALKER(S))、
ヲタ疑惑むんむんなストライカーズさんと4組での出演となった。
ところどころにDJタイムとかもあったけど、ほとんどBGMだったなあ。

オープニング

最初は『メロンティー』(GOING UNDERGROUND提供)から。この曲は良いよね、コーラスがキャッチーで。
いや、僕が単にこういう、タイトルを連呼するだけのサビが好きと言われてしまえばその通りなんですが。


そこから新堂敦士提供曲シリーズで、『This is 運命』『愛だ!今すぐROCK ON』。
そして『DON’T SAY GOOD-BYE』(BEAT CRUSADERS提供)と。
他の人がどう思っているか僕は分からないけれど、
メロン記念日の音楽はキャッチーなコーラス部と、それを絶叫する多くのヲタ達により成り立っていたと思う。
その辺良く分かってるなあ、といった楽曲群。
あと、『DON’T SAY GOOD-BYE』のキーメロのクサさは流石隠れメタラーどもだと思います。


当然ってんでもないけど、既に会場はモッシュの嵐。
当初のメロンヲタ達が持ち込んだノリは様式化し、現在に至っている。
あの当時の荒くれたムードにスポイルされてしまったが、今も熱気が変わるわけではない。
Tシャツからジーンズまでがしっとりと汗に濡れる感覚に酔いしれる。
個人的にはこの辺が一番楽しかったかな。

ストライカーズ

オープニングは『Overnight Sensation』(TRF)。何か毎回踊ってるらしいよ。


メロディはメジャーキー主体で、ディスコサウンドっぽいリズムパターンに朴訥なボーカルが乗るスタイル。
ギターが地味にテクニカルで、さりげにタッピングとか交えてくるのが個人的にイカス。
正直歌が上手いとかそういうんではないが、非常にライブ達者なのが分かるライブ運びで、
あまり馴染みがないであろう、僕を含む多くのヲタもきちんとノリこなせていた。
これは地味だけど、大変素敵なことなのです。客を動かさないとライブは盛り上がらないのですよ。


まあ、動かされる前に動かないとメロンヲタとは言えないなんて気持ちもありますが。
ステージが動いて欲しいときに動けることを念頭においてきた元松浦ヲタとしては何も言えませんな。

森純太

典型的なパンクロックサウンドではあるものの、
森氏が元々ギタリストであることもありかなりディストーション強めのギターに裏打ちされたサウンドメイク。
ハードロック的なかっちりしたプレーじゃないけど、ギター好きにはなかなか聴ける。
やっぱりパンクロッカーにはレスポールなのねー、とか思いながら聴いていた。
[rakuten:ishibashi:10040956:image:small]←黒いレスポール
ただまあ、比較的かちっとした音作り、歌モノの音使いに慣れたハロプロファンにはだるかったかも。
性格的にはにかみ屋さんっぽい感じはしたのだけれど、もうちょっと前に出て煽っても。

ニューロティカ

今回のバンドでは一番シンプルなパンクロックサウンドかな。
個人的にはもっと作りこんであるほうが安心するんだけど。
明快なノリを重点に置いたメロンヲタ受けするパフォーマンスでもあり、
ニューロティカ・ファンの方も見ていてかなりライブ慣れしている方が多いようで、これが良い盛り上がり。
流石に僕は飛び込んでいかないが、前方はモッシュ祭、サーフ祭。


ボーカルのATSUSHI氏は、これまたメロンヲタが大好きなおっさんキャラだよね。
初顔の僕ですらまったく違和感なくなついてしまうレベル。
ていうか、メロン記念日がいないときの方が全然自分から動けてないか?

メロン記念日withニューロティカ

バックにニューロティカの楽器隊を従えてのライブ。
『さあ、早速盛り上げて行こか〜!!』『お願い魅惑のターゲット』を演奏。
やっぱりどうしても生演奏が入ると、音圧にヲタ声が負けてしまう面があって、
客席と一体になったコーラスワークというメロン記念日の「ウリ」が引っ込んでしまう。


そういう意味で、実はメロン記念日ってロック向きじゃなかったりする面もあった。
少なくとも、カラオケをバックにするスタイルをファンともども10年分積み重ねてしまった。
途中からでもロック、コーラスワーク+ロックという観点で見ていれば、
サウンドメイクからステージングまでやりようはあったんだろうけど。
バックの演奏も今回はCD音源に実直なものだったけど、長く続けていればまた別のアレンジが生まれていたろうし。


ニューロティカのATSUSHI氏を呼び込んで、提供曲『ピンチはチャンス バカになろうぜ!』を歌って本編終了。
グルーヴはシンプルで明快であるべきだと再確認できる曲だね。

アンコール

最初のアンコールは参加者全員で『チョイスで会おうぜ』(ニューロティカ)を。
1年の月日がどれほどメロン記念日の周りを育んでいたかというのが分かる一杯のステージでした。


ダブルアンコールは『ALWAYS LOVE YOU』(BEAT CRUSADERS提供)で。
途中でリズムが落ちてバラード調になる曲って、メタルコアなんかだと結構ありがちだけど、
まあリズムを意識せず、普通に聴いてればバラードっぽく聞こえるからねえ。
ていうか、この曲ほどコーラス向きの曲もないと思うんだけれども。。。


そんな訳で、4時間に及ぶライブは終了。
終演後は友達と食事に行き、何かもっと回りたいなあという気持ちを話してきた。
当然、沖縄にはいけないけどね。

総論

まあ楽しいには楽しかったけど、4時間をダレずに回すのは難しいと実感。
特に対バンが多くある場合は余計だよね。
友人のおかげで中野にもいけそうなので、それで安心できたけど、もしもこれで終わりなら
なかなか思い残すことが多いんじゃないかなーと。


一年離れていたから、手も足も出ずに固まるんじゃないかってぐらいは思っていたけど、
まあそんなこともなく。
全盛期と比べて明らかに出来は良くなかったけど、それでもまだ十分に戦える、と。
最後まで、最高のライブを求めて走り続ける気持ちを養うには良い舞台だった。


メロン記念日4人も変わらずいてくれたと思う。
まあ人波に揉まれる様な会場だったから埋もれた面もあると思うし、
それに一年の月日を、一夜で感じ取れるほど、僕は成長していないし、
感じ取れないほどに彼女達は成長しているんじゃないか、と思っている。


やっと追いついた今、最後の、最高の舞台に向かって共に歩みを進めたい。


終わらせることが出来ない事だって一杯ある今、
終わりを迎えることが出来るのは幸福なことだが、まだ、終わりにするには早いだろう。