Yes(Last Autumn's Dream)

イエス

イエス

「北欧の貴公子」ミカエル・アーランドソン(Vo)を中心としたメロディアス・ハードロックプロジェクトの8th。


今まではミカエルの作る楽曲が中心だったが、本作ではジェイミー・ボーガー(Dr)の楽曲が多くを占める。
これが哀愁にも爽やかさにも程よく触れる良いメロディを連発しており、何とも魅力的。
更にここ数作はロック色、哀愁色を強く打ち出していた路線から、3th〜4thに見られた「甘いメロディ」が
随所に復活しているのも嬉しい。
そういう意味で楽曲の出来はここ数作でも出色といっていい。
アンディ・マレツェク(G)は完全にジェイミーにポジションを食われた格好だが、彼のリードギター
琴線を震わすフレーズを連発していて、存在感は変わらない。
捨て曲なしとまでは行かないが、溜飲を下げるという言葉がふさわしい快作。個人的にはね。


甘いメロディという意味では3.、5.、13.がかなり良い出来。
哀愁という意味合いでは7.での力強いミカエルの歌声、9.の悲しげなメロディが耳を引く。