8/18 DDTプロレス 武道館大会

DDTプロレス旗揚げ15周年を記念した武道館大会へ。


DDTプロレスリングは本格的なプロレスからお笑い、色物まで幅広くこなす
エンタメ系のインディーズ団体だったが、北沢タウンホールで所属選手3名*1からスタートし
ついに武道館へたどり着いた。

武道館へ

元々行く気はあったものの、例によってギリギリまで躊躇していたが
色々な縁が繋がってチケットを入手することになった。
美月凛音選手ありがとうございます(´・ω・`)


会場は大型スクリーン3面のために北・北東・北西の3ブロックを封鎖していたが、
それでも10124人の超満員主催者発表
でも実際の所2階Cスタンド扱いの席は空席が目立ったかな・・・
僕の列(後ろから2番目)とか2人くらいしか座ってなかった。
まあ本気でぎゅうぎゅうだと武道館のスタンド席は窮屈なんでいいんですが。
それ以外は見た感じ普通以上に入ってたし。

ダークマッチ

マッスル提供時間 15:20よりVTR開始、15:30より提供時間開始

いきなり10分押し進行。
しかもマッスル vs STYLE Eの全面対抗戦なのになぜかマッスル坂井が来てない
急遽帰省する必要が出てしまったために新潟からラソン向かっているという。
その模様が映し出される一方で5対5の対抗戦が進行。
坂井の靴ひもが切れ「マッスル軍に何かが!」とお約束のキン肉マンネタ。
マッスル軍が混乱しているうちに坂井はタクシーへw


酒井一圭HGが「サカイ」を歌う中、マッスル坂井が場内へ入場。
色々あってバーディクトで試合を決めるが、
10分押し進行のため試合後のトークの時間が3分くらいしか残ってない。
慌ててるのかネタなのか何とかギリギリ1分押しくらいで「マッスルマッスル!」をやり
無事「マッスルハウス10.5」は終了。


オープニングはサンプラザ中野くんが「大きな玉ねぎの下で」を歌ってスタート。
名曲だね(´・ω・`)

本戦(前半)

第1試合 ガントレットタッグマッチ

石井慧介&入江茂弘 vs 佐藤光留パンクラスmission)&中澤マイケル vs
高尾蒼馬坂口征夫坂口道場) vs 木高イサミ&妻木洋夫 vs 聖闘士凛音&ポイズンJULIE澤田

ガントレットタッグマッチとは要するに勝ち抜き戦のこと。
従って最初に出る組は相対的に不利であり、最後に出る組は相対的に有利ということになる。
レフリーがさりげなく和田京平だったので客席からお約束の「キョーヘー!」コールw


最初は石井・入江組vsイサミ・妻木組。
入江の垂直落下式バックフリップで妻木撃沈。


続いては凛音・ポイズン組が登場。
凛音が「ペガサス幻想」を歌うのに時間を取ったためか、これといった見せ場なく
ポイズンが石井のニールキックで撃沈。
あーフライングニールキック出ちゃった、終わりだなー・・・みたいな。(´・ω・`)


続いてマイケル・光留の「ど・変態団」。
変態プ・・・いや、究極毒手により石井・入江が失神して勝利w


最後に高尾・坂口組。
ど変態団が様々な変態プレーを披露しダメージを与えるが、結局高尾・坂口組の勝利。
色々出てきた割にどこも印象が薄いという哀しい結果に。


第2試合 アイアンマンヘビーメタル級選手権ロイヤルランブル

出場決定選手:松永智充、ゴージャス松野、彰人、ヨシヒコ、チェリー、NOZOMI、福田洋、DJニラ、柿本大地、大鷲透紫雷美央、ばってん多摩川愛川ゆず季(スターダム)、藤原喜明(藤原組)


最初に説明するとアイアンマンヘビーメタル王座というのは、
24時間どこでも挑戦して良く、ギブアップまたはレフェリーのスリーカウントで王座移動
というベルト。
元々WWEのパクリだったのだが、本家はとっくにやめてしまった。
しかしDDTでは現役。
時々「脚立」がチャンピオンになったりしながら王座が転々としている。


最終的に王座を獲得したのは藤原組長。
その間愛川ゆず季のボディプレスを受けてまんざらでもない表情を浮かべたり、
ヨシヒコ*2と一騎打ちになって何ともいえない間を生み出したり、
伝家の宝刀フジワラ・アームバーを決めて福田の乱入を撃退したりと
良い所を大分持って行きました。
基本DDTは大御所〜ベテランクラスの扱いがやたら上手いからなあ。

第3試合 竹下幸之介デビュー戦 エル・ジェネリコ vs 竹下幸之介

煽りVの間にトイレへ。
途中から見たが竹下の身体能力はかなり高く、これまた化物クラスのエル・ジェネリコを相手取って
ひけを取らない感じではあった。
でも正直ユニオンの富永の件もあるし、派手にデビューさせても若手戦線でグダってそのままかも、
という感じもある。
今日欠場してる伊橋とかも入団するまでは飯伏に並ぶ逸材の扱いだったのに、
気がついたら「エビスコ酒場のレギュラーメンバー」って感じだし。


まあそうやって「怪我して試合に出られない選手の働き口」を自前で確保してる分優しいとも言えるが。
柿本大地とかも「ドロップキック」がなかったら復帰までもっと大変だったろうからね。

本戦(中盤戦)

第4試合 サッカーマッチ5vs5 東葛vs明枠

マサ高梨&佐々木大輔&星誕期&遠藤哲哉藤本つかさアイスリボン)  vs 
ヤス・ウラノアントーニオ本多火野裕士K-DOJO)&タノムサク鳥羽&世Ⅳ虎(スターダム)


前後半5分ずつで、2カウントまで取った数を点数として闘う謎のサッカールール。
煽りVはキャプテン翼高橋陽一先生が漫画を作成。そしてそのままゲスト解説w
と相変わらず仕事を選ばない。
南葛YJシューターズ(芸能人フットサルチーム)の監督とかもしてたからねw


結果は2対2の同点で終了。
どうすんだこの流れ、というところで「サッカーだったらどうするんだ?PKだろ!」と
スクリーン前のステージに芝とゴールが運ばれてくるw
プロレスの向こう側というよりもはやプロレスですらないw
「とらわれるな、プロレスに」ある意味ハードコアだ。


そしてPK戦、ベビーフェイスの東葛チームの勝利w
星誕期キーパーの圧倒的存在感とか色々ネタを作ったがこれでよかったのだろうかw
あ、あと「スーパー頭突き」は物理的に可能であると星誕期選手が証明してました。
まああんまり効いてる感じじゃなかったけど、キレイなスーパー頭突きでした(;´Д`)

第5試合 KO-Dタッグ選手権試合 <王者組>KUDO大石真翔 vs MIKAMI&藤波辰爾 <挑戦者組>


ほもいろクローバーZ vs まさかのMIKAMI・ドラゴン組
最後はMIKAMIが決めたが、途中ドラゴンがラダーを持ってきたり、
敵チーム二人にドラゴンスクリューを決めたり、
伝説のドラゴンリングインをしたりするだけで場内爆発。
年齢で体力が落ちてるはずなのに、それなりに動けてるっていうのもあるけどね。


一応団体としてはタッグの看板ベルトを肩にかけ、微笑むドラゴンは素敵でした。
これから防衛ロードが始まるんですけど、所属のドラディションは大丈夫なんでしょうか。。。

第6試合 スペシャシングルマッチ ハンディキャップウェポンランブル 高木三四郎 vs 鈴木みのる


このカード自体は武道館大会発表時から決まってたんですが、
「まともにやって勝てるわけないだろ、ハンディキャップマッチだ!」となったのは最近。
三四郎のためだけに数分に一回くらい↓のような凶器が出てくるわけです。


メカマミー三点セットは入場するまでもなく、持ってきた若手ごとみのるに撃破。
後で使ってたけどあまり効果はなしw


分身の術はそこそこ効果があったものの、
二人で肩を組んでお約束の「わっからないっ!わっからないっ!」から
「どっちでしょう?」とやったところで偽物の方があっさり撃破。
やむを得ずレフリーに衣装を着せてもう一度「わっからないっ!」→「どっちでしょう?」を。
そしてレフリー撃破w
代理のレフリーとして和田京平がコールされまた「キョーヘー」コール。


お色気大作戦は予想通り愛川ゆず季
みのる写メを取ったり2ショを取ったりやりたい放題。
一応ダブルゆずぽんキックとかはやってたが流石に相手にならずリングアウト


「マッスル」ではマッスルメンバーがものすごい勢いで登場し、マッスル坂井が代表して
葉加瀬太郎の「エトピリカ」をバックにスローモーションをやる定番演出を見せるが、
付き合ってくれずあっさり撃破。
マッスルメンバー全員ものすごい勢いで逃亡w


藤原組長はみのるの師匠筋で三四郎の臨時コーチをしていたこともあって
みのると攻防を繰り広げ脇固めを決めてみせるが、
なかなかまともに戦おうとしない三四郎を叱咤激励しさっそうとリングを去った。
やっぱ使い方が上手いよな。


最終的には残された凶器の使用も拒否し、プロレスで勝負するが
ゴッチ式パイルドライバーの前に三四郎敗れる。
その後「15周年、このシングルマッチで負けたら引退しようと思ってました
「新藤(リングアナ)今までありがとう。10カウントを鳴らしてくれ」
(場内やめないでーの声)


「嘘だー!」からの三四郎スタナー。
そして5年後の東京ドーム大会(予定は未定)でのシングルマッチを要求。
みのる焦らしたあげく承諾、三四郎と握手。
握手した手を絞り上げて裸絞めw


結局オファーは受ける、という結論に達してみのる退場。
「どうして美味しいところを持っていかれるんだ!」と哀しみながら三四郎も退場。
ここでようやく休憩。

本戦(後半、休憩明け)

第7試合 スペシャルハードコアタッグマッチ

HARASHIMA真壁刀義新日本プロレス) vs 石川修司伊東竜二大日本プロレス

大学の先輩後輩でありながら、
真壁がかつて「飛んだり跳ねたりしてそれがプロレスか。そこに戦いはあるのか」と批判したことで
(この模様は場内にVTRとして流される)
因縁浅からぬ関係であった真壁とHARASHIMAが、お互いを認め合いついに結託。
ユニオンの石川、大日本の伊東という度々ハードコアに挑んできたタッグと対戦。


流石に大日本名物の蛍光灯こそ出て来なかったが、
パイプ椅子ちゃんばらに始まり、テーブルに選手を叩きつけて折ったり、
流血している選手を有刺鉄線バットでいたぶったり、DDTとしてはかなり激しい試合に。
石川がHARASHIMAを場外から投げっぱなしパワーボムの勢いでリングまで投げ込んだのには
刮目させられた。
HARASHIMAはこの中では軽量で、一方石川は2mに迫る大男とはいえ規格外過ぎる。


最後は真壁が捕まり、石川のスプラッシュ・マウンテン、伊東のドラゴン・スプラッシュと
フィニッシュホールドをたてつづけに食らうが、
HARASHIMAが辛くも救出。
必死の形相で真壁がHARASHIMAにタッチ。
最後は伊東を真壁が押さえている中、HARASHIMAがスワンダイブ式蒼魔刀でフィニッシュ。
これで終わるだろうなあという風に終わる、というのは良い面悪い面あるけど、
やっぱHERO!には最後を締めてもらわないとね。


というわけで試合後のマイクでは
客「なんでー?」
HA「何でかって?それは、鍛えているからだー!
のお約束。
まあこれがないと終われないよね(ノ∀`)

第8試合 スペシャシングルマッチ 男色ディーノvs透明人間


この試合は完全決着を期し、ロープに爆破装置をつけての対戦。
また場内試合解説の二人は「透明人間が見えるメガネ」を装着して実況。


男色ディーノ登場時には、新藤リングアナが万感のあまり嘘泣きをしながら
「まことに言い難いことですが、男色ディーノ選手、


 ホモです(エコー)


 男性には襲いかかり、女性を殴りつけるなど大変に危険でございます。
 皆様決して目を合わせないようにしてください」


ももクロZの「行くぜっ!怪盗少女」からおなじみ布袋寅泰の「スリル」で入場。
早速アリーナを荒らすディーノ。
ついにここまで来たんだなあと胸が熱くなるな(武道館の一番上の方で眺めながら)
ちなみにディーノは4留して8年学生プロレスをやっていたことでも有名だが、
学生時代からホモレスラーギミックを貫いている稀有な選手でもある。


試合はややディーノが押して進行するが、電流爆破をくらいディーノはふらふらに。
止めは場内暗転状態から四方の爆薬が炸裂。
倒れたディーノを透明人間がピンフォールでフィニッシュ。
「これが今までのDDTプロレスです。そして、これからのDDTプロレスは次の試合!」

メインイベント KO-D無差別級選手権試合 <王者>飯伏幸太 vs ケニー・オメガ<挑戦者>


かつて日米路上王対決とうたわれたこのカード。
その後飯伏とケニーは「ゴールデン・ラバーズ」として内外のタッグ戦線を沸かせることになった。
そしてついに武道館のメインイベントで相まみえることに。


いやー、この試合がまたすごかった。
飯伏の1Fスタンドからのムーンサルトプレスで唖然としたが、
飯伏が先に立ち上がってニヤニヤしながらリングに向かっていく姿は狂気すら感じさせた。
ケニーも雪崩式クロイツ・ラスやら激しい技を次々繰り出すのだが、
コーナートップのケニーにスワンダイブ式ウラカン・ラナを決めたり、
その場飛びカンクーントルネードを決めたりで試合のペースは簡単につかまれる。


しかしそんな飯伏を持ってしてもケニーはなかなか倒せない。
その逆もまたしかり。
普通なら「ファンがカウントを数えたら3カウント」になるものだが、
この試合はなかなかカウント3が入らない。
その度に会場から地鳴りのような重低音ストッピングが聞こえてくる。
僕が彼らを初めて知った時、CLUB ATOMのリングで蛇界ポーズとかやってた団体が、
13年の月日を経て、カウント2.99で武道館を揺らしていた。


最後は飯伏のフェニックススプラッシュでカウント3。
正直飯伏は今IWGPジュニアヘビーのベルトも持っているので、*3
まず飯伏が負けることはないと思っていたが、
何度となく試合の行方を見失うほどのとてつもない試合だった。


試合終了後、全選手がリングインして別れの挨拶。
途中飯伏をめぐって世Ⅳ虎とディーノがプチ抗争を始める一幕もあったがw、
最後は飯伏が感謝の言葉を述べて武道館大会は終了した。
ちなみに来年は両国2Days
そして次のDDTの大会は「海プロレス」だとかw

終わりに

現状のプロレスインディ団体は多くが後楽園どまり、それさえも埋められなくて苦しい時代で、
FMW川崎球場を借りきっていた頃とは状況が異なっている。
その中でDDTは両国を毎回成功裏に終わらせ、今回武道館も成功させた。


普段新木場や後楽園でやっている団体がビッグマッチを成功させられるのは、
一年近くも前から大きな目標を掲げ、「今年の両国(武道館)でメインを取るのは誰か?」という
ストーリーを軸としながら、「絶対に見たい興行」としてビッグマッチをプロデュースしていくことが
出来ているからだと思う。


15年の歴史は長く、どれぐらいかといえば中学生で初めてプロレスを見た僕が30手前になるほどだ。
だが、夢は決して幻ではなく、奇跡が起きて叶ったものでもなく、
一人一人の力を合わせて叶えることが出来るものだと証明して見せてくれた。


今の積み重ねが、近い未来に夢を叶えてくれると僕は信じたいと思う。

*1:高木三四郎、MIKAMI、NOSAWA論外

*2:闘うダッチワイ○フ

*3:ダブルタイトル戦ではないので、仮に負けてもここでタイトルは移動しないが