場内DJ in nonLinear Metal DynamiX 3/17 吉祥寺Crescendo

Downpour

Downpour

ライブフォトグラファーRYUMEI氏の主催するメタルライブへ。
この日も、私の役割は場内DJでございました。

場内DJのセットリストはこちら

吉祥寺へ

今日もまた吉祥寺Crescendoへ。
昨日と入りの時間はほぼ変わらないが入り待ちしている人は流石にいない。
そしてリハ中なので当然に殺伐としている。


昨日の打ち上げの席で、ある関係者の方からCDJミキサーを貸して頂けたので、
今日のセッティングはiPod一台だった昨日と異なり多少大掛かりに。
その代わり、やはり明らかに絵になる。
Oさんありがとうございました。


実際、PCDJの難点の1つが見栄えがしないことなんですよね( ´Д`)
安価にDJ機器を揃えるなら、CDJミキサーを買う方が安いのはハッキリしているので、
後は置いておく場所ですよね(´・ω・`)


多少昨日とは異なっているものの、DJ機器のセッティング完了。
こんな時ブラックボックス扱いしてなくて良かったなと。。。
分かってしまえば何も難しいことはないんですけどね。


この日、スマートホンが落下してディスプレイが割れる*1アクシデントがあったものの、
何とか再生楽曲情報のTwitterまで手を回すことが出来ました。
「ライブハウスで転換時にDJが曲をプレーし、その楽曲情報を手元の端末で知る」
若干本職と領域がかぶっているポイントなので、ご感想など頂けると嬉しかったりします。


今日は若干リハーサルが押しめで終わったので音出しも遅くなり、
感慨にふけるヒマもなくスタート。

〜GAUNTLET

テーマ:「メロディアス(Xa系)」

調整上一曲はどうしても開場前に終わってしまうので、実質2曲目の「Toroi」からスタート。
空海賊からのCrying Machineは結構違和感なく。
メンバーの中に一人女性プレーヤーが、とか、ギタリストがマイケル・シェンカーのフォロワー、とか、
明快なメロディラインとかイメージがかぶる点も多いですね(´・ω・`)
正直、どちらも明快すぎるなーとは思っているんですが、結局癖になってたりして(;´Д`)


次がACTIONだったりARK STORMだったりするのは少し毛色が違う曲をプレーしようというアレで、
MinstreliX摩天楼オペラは「ど直球で行こう」と。
実際AWAKENのギター+キーボードソロを聴きながら「今までの曲がまともに聞こえるくらいXaすぎて次の曲が選べない」とさえ思ったのですが、
摩天楼オペラを聴いてみたら「このクワイアはミンストとは別の意味でXaい」という気持ちになり並べてみました。


ちなみにミンストがプレーされたこととMINA隊長(G、DESTROSE)との間に因果関係はありませんwww
本当に偶然です。ありがとうございました。


GAUNTLETといえば最近ボーカルさんが変わり、その途端全国のメロスパーから熱い視線を注がれているバンド。
YAMA-B(GUNBRIDGE、ex.Galneryus)さんが良く引き合いに出されるクリアなハイトーンといい、
はつらつとしたパフォーマンスといい、良いライブを見せてくれてましたね。
ここまでプレーしてきた曲の狙い通りの大体合ってない感が生きる爽やかなクサメロだったのもポイント高いです。


ライブ後、MINA隊長がドリンクカウンターに来た時挨拶だけしました。
基本お客さんとして見に来ている時は好きなアーティストでも追いかけないので・・・
何だか憑き物が落ちたような顔をされていて、素直に嬉しいのと同時に、色々考えました。
本当はいつもこんな顔でいて頂きたいですが、そうならない理由は想像に難くないですから。


そう、いつもは私がお客様で隊長が作る側ですが、今日は完全に逆。
初めて見た時、立場が逆転する時が発生するとは思っても見なかったな。

〜MYPROOF

テーマ:「メロディックデスメタル

G∀LMETをここでプレーしたのは、「昨日のライブに来るお客様ならもう一度以上G∀LMETを聴いているだろうから、流すならMYPROOFの前だろう」ということでした。
6/1吉祥寺Crescendoのメロデス祭へ出演が決まったのも後押ししてますね。
No Limited Spiralも出演が決まっているから・・・というかやっぱりこの「泣き」にどっぷり浸かりたいからですかね。
メンバーの方からRTも頂きましたし、個人的には是非聴いていただきたいメロデスバンドです。
次がSerpentだったのは、まだまだどっぷり「泣き」に浸かりたいという欲求に突き動かされたからです(´・ω・`)


しかし個人的に、この「The Road To Ruin」での幕開けはシビれるものがありましたね・・・
まさにドヤ顔ものです。
まあタイミングとかは偶然なんですけど(;´Д`)


MYPROOFといえば最近新譜が出て俄然注目を集めるメロデスバンド。
狙い通りの大体合ってない感が生きる歌謡曲リードフレーズがやっぱり殺傷力高いですね。
Blood Stain Childであればキーボードのクサさ、Serpentであれば過剰なまでの泣きメロ、
No Limited Spiralであれば熱気ムンムンの泣きのギター、G∀LMETであれば扇情的なリードフレーズ・・・
メロデスというフォーマットで何を見せるかは色々あるわけですが、
MYPROOFさんの場合はサビ裏のリードフレーズがもはやボーカル以上に歌っているという感じ。
その歌謡曲的なメロディアスさと、アグレッシブなデスボーカルの絡み合いがたまらないです。


たまらながってたらいきなりライブが終わってしまい焦って次の準備(;´Д`)
正直2日間で一番デカいミスでした。申し訳ありません(´・ω・`)

〜VALTHUS

テーマ:「メロディアス(メロスピ〜メロハー)」

大掛かりなXaMetalではなくもう少しメロハー寄りの選曲としてみました。
「Sunrise in the Dreamland」は今日のヒット賞で、この曲がテンション上がったという方が
バンドマンの中にも多数。
「今日のメンツでメロスパーならみんなAZRAEL好きに違いないぜ」と思っていたら
本当にみんなAZRAEL好きだったでござるという。
DREAMSTORIAはそこからするともっとメロハー寄りですが、これぞメロハーというタイトさと飛翔感から。
でそこからザ・メロハーのFair Warning
「Heart On The Run」だったのはVALTHUSさんの中に、収録アルバム「4(Four)」がFavoriteという方がいたので。
他にも名曲のあるアルバムですが、この曲の「うぉぉぉFWじゃぁぁぁ」感はハンパないです。


Labyrinthはセルフタイトルからやたらドラマチックなヤツを1つ。
ロブ・タイラントの袖を絞らんばかりの泣きのボーカルから、
少し距離をおいて「女王の国」でジェフ・テイトの鋭く硬質なハイトーンへ。
「Lonely」で故Midnightのやはり硬質ながら、メロディの美しさが映える美しいハイトーンへ。
・・・と途中から完全にハイトーン祭化しておりましたが、
機材のセッティングなど大変だったようでこんな感じに長めのプレーとなりました。
何しろ僕のDJは耐えるDJですから・・・(;´Д`)


VALTHUSさんのライブはヒロイックなスピードメタルを中心にしてガッツリと。
前のバンドで見て以来久しぶりながら、IZOさんのギターは流石の一言ですね。
あれから使っているギターが変わったのでトーンの感じも違いましたが、やはり格別なものがあります。
6月にはdisk unionのレーベル*2からフルアルバムを出すということで、
期待できるのではないかと思います。

〜sickhead

テーマ:「メタルコア

sickheadさんはいかにもーなメタルコアではないんですけど・・・
パワーメタル+コアということでコア系の曲を中心に組んでみました。
TSPと第三期LOUDNESSはネタバレ感ある選曲だなーとは思いましたが、
「大筋は合ってるけどそのものではない」大方針からはズレてないかなあと。
あまりヘヴィさを押し出している曲だと、ここまで速い曲ばかりプレーした分
急にダルく感じるので「Slaughterhouse」にしました。


「全部宇宙が悪い」は「似たとこはあっても大筋合ってない」変化球というか。
ロディアスなパートがあってもここまでゲスくエモく(褒め言葉)はないので。
「Chop Suey!」も、このジャンルは直接間接で影響は受けてるんだろうけど、
そのまんまのバンドは良くも悪くもいないのがSOADクオリティ。
Triviumは、同じ発想でもアプローチが違う例だと思うんですよね( ´Д`)


sickheadのステージは、ここまでメロディアスな音楽が続いた分異色な印象。
パワーメタル+ニュースクールのリズム+グルーヴ重視のステージ。
もっとも仮に似たようなバンドばかりでも、ドラマーのKenTさんの異様な若さ*3と、
派手なドラムパフォーマンスに目が行ってしまうのではないかと思いますが。
叩いてるフレーズ自体もかなりモダンで、かつトンでもではありますけど、
スティックの扱いや叩きっぷりがとてもいい。


んで、ボーカルの方のステージさばきにも安定感があるし、
リハ中にセッティングしてても思ったのですが声に存在感がある。
この種のバンドのMCって独特の雰囲気があって、それが滑ってるとお寒いんですが、
パフォーマンスと声の力でフロアをがっちり掴んでるなーと思いました。
今日はsickheadがど真ん中のお客さんばかりではなかったと思いますが、
それでも確実に記憶には残したんじゃないかなーと。


今日はギターのTOKIYAさんのお誕生日ということでRYUMEIさんから花束が。
今思い返すと何か色々ツッコミどころ満載だけど気にするな。
今日20歳ということで、40代・30代・20代・10代が在籍するバンドになったそうです。
しぇー(;´Д`)

〜天燐

テーマ:「メロディックメタル(パワー系)」

「メロハーの中では力強いけどメロパワというほどドコドコしてなくて、
 しかも力強い声の感じ」
をまとめたセットリストでした。
このテーマという意味ではやはりBlindmanがまさにど真ん中だなーと僕は思ってます。
Goldbrickは様式美色バリバリの「Crimson Tears」を。
「Goldbrickってこの曲だけ異色だよね」と思った方、大体合ってます(´・ω・`)


Gotthardからはややヘヴィ+スピード色の強い「Speed Of Light」。
ティーヴ・リー(R.I.P)末期はメロディアスとヘヴィの取り合わせの異様さが際立ってますね。
ZENOからは彼の作った曲の中で一番ハードロック色が強いのではないかと思われる「I feel-I live」。
やっぱこうして聴いてみるとマイケル・ボーマンいい声しすぎだなーと・・・(´・ω・`)


天燐さんのライブは正統派のジャパメタからメロパワ寄りの曲まで幅広く安定したプレー。
メロスピど真ん中ではないのですが、引き締まったサウンドながらメロディアスさを失わず、
今日のバラエティに富んだヘヴィメタルバンドのどこと組み合わせても、
きっちり良いライブを見せてくれるんじゃないかなーという感じがしました。


でまあここのフロントパーソンの方も会場の掴み方が上手く、やはり声に力がある。
「今日はロン毛の日だ。」
「今まで、全てのバンドにロン毛のメンバーがいたのに気がついたか。」
「ロン毛はいつでもお前たちを見ているぞ。」
・・・というどう考えてもネタでしかないMCでライブの雰囲気が保たれているという。
完全にステージに持っていかれているんですよね。


「ロン毛の話しかしてないんですけどね」
と笑って話しておられましたが、
逆にロン毛の話しかしてないのにダレずに盛り上がっているのはなかなかどこのバンドにでも出来る芸当じゃないです。
なんでジャパメタで出来るバンドのボーカルさんはみんなMCが面白いんですかね(´・ω・`)

〜Balflare

テーマ:「北欧」

Balflareさんといえば「国産北欧メタルの雄」という矛盾したクオリティの高さで有名なバンドですが、
今回はそれに合わせて北欧メタルをプレーしてみました。
当初はEUROPE、STRATOVARIUSSONATA ARCTICA・・・なんてところをプレーしようと思いましたが、
「いや、他所はともかくBalflareさんのライブならそこら辺ではない( ´Д`)」
と思い直して、
Divinefire、Dionysus、DREAMTALE、Twilightning、MIDNIGHT SUN・・・と
「ややB級な感じのキラキラドコドコ系北欧メロスピを露骨に意識した選曲としてみました。
DJしててこのターンが一番楽しかったですね、ブレないから。
んでもってこんなに北欧系のキラキラメロスピばっかりプレーするDJやらないですからね。。。
逆にジャーマン系は避けざるを得なかったところもあるのでそれはまたの機会に(´・ω・`)


Balflareさんのライブは5年ぶりということ。
下手ギターの方が満面の笑みでプレーされてたのが印象に残りました。
もうこれはどう考えても北欧でそしてメロスピです。
「しっとり聴いてください」ですら普通に速いくらいです。
蒼いベールをまとったようなサウンドは正に、という感じでした。


ところで北欧×メロスピブームは今では完全に去っており、
僕が選んだバンドもDionysusやTwilightningは解散してしまい、DREAMTALEもVoが違い、
Divinefireも一度は解散している、という状態です。
MIDNIGHT SUNは今どうしてるんでしょうね、Voのサミュエル・ヤコブはThe Poodlesで、
Gのマグナス・カールソンはPrimal Fearほかほかほかで多忙そうではありますが・・・
STRATOVARIUSは常に高い評価を得ながらも、それはメロスピ観点によるものではないですし、
SONATA ARCTICAに至っては「3rdで解散しただろ」とdisられる始末。*4


そんな中、北欧発のメロディック・パワー・メタルを愛してやまなかった日本であるとはいえ、
今ここで世界有数の「ザ・北欧メタル」を鳴らしているということは何気にすごいことだと思います。
ありきたりに思うかもしれませんが、過去にリスペクトを払いつつ、
今この音を鳴らすことに意味を見いだせるのはメタルというジャンルならではだと思います。


そんなこんなで終演はなんと予定の約1時間押しという、
昨日の分まで押してしまったかのようなスケジュール進行。
皆様お疲れ様でした(´・ω・`)

終わりに

今回は場内DJとして参加したわけですが、そもそもその話がなくとも最低3/16は行く予定でした。
つまるところ、「そもそもライブ自体がコンテンツとして完結してた」わけで、
悪目立ちして主筋を乱すことは避け、裏方としての役割に徹しました。


結果としては「やりきったということが最大の成果」ではありましたが、
既にDJ抜きで成立しているライブイベントに、本来お客さんとして見に来ているはずの人間が、
DJとして参加しているという特異なケースを温かく受け入れてくれた皆様に感謝しております。
また、このような立場でライブイベントにかかわらせていただいたRYUMEIさんにもまた、
心から感謝しております。
ありがとうございました。


今回は「とにかくやってやり切ること」が最低要件でしたが、
次回DJを行う時はよりパワーアップしてイベントを盛り上げられるようにしていきたいと思いますので、
皆様その節はよろしくお願い致します。

おまけ

「そういえば、外人の女性の方がお客様でいらしてましたね(´・ω・`)
「ていうかあれ、元B(ryのS(ryさんですよ・・・」
「えっ( ゚д゚)」

*1:一応機能面での影響はなかった

*2:まだ名前は決まっていないらしい

*3:15歳

*4:実際にはつい先日来日公演をこなしたばかりで、現役のバンドではある