3/29 柴田あゆみ at 下北沢Garden
- アーティスト: 柴田あゆみ,森元康介,宮崎歩,渡邉美佳,中嶋ユキノ,Anny-K,Sin,瀬戸星次
- 出版社/メーカー: クライムミュージックエンターテインメント
- 発売日: 2013/02/20
- メディア: CD
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今回はギター・ドラム・ベース・キーボードをバックにしたバンド形式でのライブ。
セットリストは以下のような感じ。
EC1.セツナ
EC2.ひと欠片のキセキ
下北沢へ
最近小田急が地下化されたと噂の下北沢。
誘導を担当する警備員さんばりの緊張感を経て地上へ。
後は案外と楽勝だった。
まあ2度目だからってのもあると思うけどね・・・
前回は結構ぐるぐる回ったからな。
下北沢GARDENは開放感があり、キレイな箱。
ずいぶん広く感じるとは思ったがキャパ600人と、前回の新宿ロフト*5よりもやや大きめ。
最終的にはそれなりにカッコがつくくらいには入ったが、それでも詰めたら半分割るだろう、という判定。
ライブ本編
Tシャツにジーンズという感じの格好でバンドメンバーと本人登場。
年々化粧が濃くなる柴田ではあるが、今日はやたら口紅が濃い。
照明に斜陽を思わせるオレンジが多用されることもあり、昭和の歌謡シンガーという趣。
で、ライブ開始。
ポップのライブだから楽器のバランスはこんなもんだよなーと思う。
とはいえ、柴田のバックバンドの場合、皆それなりの腕の人達だし、メンバーも安定しているので、
聴いて「おっ」となる音を出していることも。
それと比べて柴田のボーカルはまあ、「それなり」といったところではある。
生バンドに合わせてライブで歌っている訳だからもっと崩れていても不思議ではないわけで、
「いい意味で普通だねえ」という事になるか。
原田知世のカバーもまあ違和感があるというほどでもなく。
ていうかこれ前回ここでライブした時もやったよね
本人曰く、それを意識してわざわざ選曲したらしいが・・・
目玉企画として今回はドラマーとしてセッションに参加。
曲は「Longing / Love」で、僕世代には箱根彫刻の森美術館提供の天気予報のBGMという感じだが。
メインフレーズはギターの方がクリーントーンで弾き、この泣きがまた渋い。
柴田のドラムはうわキックでかっ(;´Д`)・・・という感じだが*6、
特にモタるでも走るでもなくそれなりに叩けている。
キックはデカいがまあ個人的にはこれぐらいの大きさのほうが好みだなーと。
加えてキーボード弾き語り。
元々柴田は「白鍵だけなら普通に弾ける」ぐらいの腕ではあるし、
本人も語っていたように、ディナーショーなどで披露しているから弾き語りは初めてではない。
ピッチはすこぶる怪しいが、一応形にはなっているといったところ。
一応、最後のほうはそれなりにノリのいい、押せ押せな曲を持ってくるのだが、
それなりに盛り上がっているという感じなのはアレかなーと。
元々メロンヲタのパワーがどれくらいだったかについては語るに及ばないという話で、
引き出せてないというよりは、遠慮させてしまってる感じ。
結局PPPH入れちゃってたりするしな
盛り上がりましょう、暴れましょうと言うのは良いんだが、そのイメージを提示できてない。
もっと丁寧にあおる時間を作るとか、お客さんに反応を要求するとか、
最初からそういうイメージを求めないとか、色々選択肢はあるんで考えてほしいというか。
全体的に言うと、演奏はしっかりしているし、歌も安定してはいるし、
上手いと言うほどではないにしろ、生演奏してみた、というのも面白いだろう。
ただそうなるとスタンディングじゃなく、同じくらいのハコの規模が望まれるにしても、
座ってまったり見る会場の方がいいなあ、となる。
当然収容人数は減るけど。
終わりに
その実、柴田あゆみを取り囲む状況の厳しさというのは本人にも伝わっている。
丁度この週の火曜日に長らく続いていたラジオのレギュラーも終了。
今まで作ってきたPVも3rdシングルでは作られなかった。
次のライブも未定であり、暫くどんな形で会えるかも分からん、という状況。
敢えて大きいハコにするために土日ではなく金曜にしたり、
「逃げない」を繰り返し口にするように、「まあこんなもんでいいか」という妥協は感じられない。
それはライブそのものを見ても分かる。
「歌手が自分で楽器を演奏する」のがエンタテイメントになるのは事実。
だが、それを当たり前の日常にしている人間がどれくらいいるか。
「もっと大きいハコでやりたい」というのは間違った発想ではない。
ライブハウスの大小どころか所在さえ問わず、毎日のようにライブをこなし続ける人間がどれくらいいるか。
正直、「逃げないじゃなくて、攻め落とすくらいじゃないと」というのが本音。
・・・とはいえ、
「もっと良いアーティスト、バンド、アイドルは沢山いるが、
柴田あゆみの代わりは誰かに出来るものではない」
のは少なくとも自分にとっては揺るぎないものとしてある。
それこそ自分に力があれば、月に1回と言わずライブは作れるのだから、
色々思うところはあるにしても、もどかしがってないで自分も頑張らないとなあ、という感じ。